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プリウスの生産はつらいよ―その14

 【日曜日】
 日曜日は、駅伝の選手たちを激励する壮行会。金曜日のミーティングで、GL(組長)や職場レク幹事から参加の要請があった。「自主参加」なのだが。休みの日くらいは開放してもらいたいョ―。

 同じ金曜日、工場へ入る横断歩道で、部課長たちが立って、歩行マナーの点検をしていた。「ポケットに手をつっこんでいないか」「ちゃんと立ち止まって、『右ヨシ』『左ヨシ』と指差呼唱しているか」など、など、と。他の部署の人まで点検している。見張り、監視なんだ! うちの部の人間は、全員ちゃんとできていたそうだが…。

交通安全の立哨(りっしょう)は、月曜日に始まり、結局、金曜日まで1週間続いた。交通違反はしないという決意をこめた「自主的」な活動のはずだ。事故を起こした本人からすれば、「おれのせいでみんなに迷惑をかけている」「2直(遅番)の始業1時間前から、みんなが立たされている」と強い責任を感じるだろう。事故は絶対に起こしてはならないことだ。だけれど、同僚に責任はあるのか―。

この2週間で、1直(早番)、2直(遅番)という連続2交代制のワンサイクルが終わった。こうした2交代制を続けて40年ほどになる。トヨタでは、60歳以降も働くことができる(賃金は大幅にダウンする)が、辞める人もいる。

 2交代制で心も体も疲れきっているからだ。自分の体がもたない。交代制がどれほどのストレスになるか? 堤工場で働いていた内野健一さんの過労死認定判決(名古屋地裁、07年11月)は、こう断定した。

「夜勤・交代制による労働は、人間の24時間の生理的な昼夜リズムに逆行する労働態様であることから、慢性疲労を起こしやすく、さまざまな健康障害の発症に関連することがよく知られており、とくに、近年の研究により、心血管疾患の高い危険因子であることが解明されつつあることに照らせば、健一の業務が、深夜勤務をふくむ2交代制である本件勤務形態の下でされていたことは、慢性疲労につながるものとして、業務の過重性の要因として考慮するのが相当である」

 判決のように、2交代制は、「過重な負担」になるのだ。また、いっしょに暮らす家族への負担も重い。夫や父親の勤務に気遣って生活しなければならない。不規則な勤務によって地域の人々とのつながりがとりにくいこともある。

 プリウスは、確かにいい車だ。そのプリウスは、現場の労働者の多大な犠牲と、“いい車をつくりたい”という懸命な思いでつくられているのではないか―。そのことを多くの人にわかってほしいと思う。

真っ赤なプリウス
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プリさんの職場日記 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2010/11/21 21:18
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