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◎豊田社長が語ったステークホルダーとは

 「トヨタイムズ」の香川照之編集長が豊田章男社長にインタビューした記事がアップされています(5月23日)。タイトルは、「"あえての今期見通し”に込めた豊田章男の気概 香川編集長決算発表リモート取材」です。

 トヨタが2020年3月期の決算発表をしたのは5月12日。多くの大企業がコロナ禍のなかで21年3月期の決算見通しを示さないなかで、トヨタは5000億円の営業利益の見通しを発表しました。

 香川編集長は、トヨタが5000億円の営業利益見通しを発表したことを中心にインタビューしています。豊田社長は、インタビューに答えたなかで、ステークホルダー(利害関係者)について次のようにのべています。

……
 要は、決算発表というのは、世界中の従業員とか、販売店、仕入先も含めてみんなががんばってきた1年の結果なんですよ。(中略)例え赤字であっても、やっぱりお世話になってるステークホルダー、シェアーホルダーも含めた方々には普段の感謝を示したい。

 ステークホルダーというと株主も入りますけど、あとお客さま、従業員、地域社会も含まれるんですね。それで今日も、トヨタは強い会社にしようと思ってたわけじゃなくて、期待される会社になりたい、応援される会社ですね。

 そうしたときに「誰から応援されたいの?」というと、そこで働く従業員、商品をご愛顧いただけるお客さま、働く場を提供いただいてる地域社会の方々から「ありがたいな、いいな」と思われていることが、最後はシェアーホルダー、株主の利益につながり企業の価値を生むんじゃないかな、と。

香川編集長の社長インタビュー


 これが、私が思ってる持続可能な世界ですし、SDGsの考え方と同じだし、これって「トヨタらしさ」を取り戻す戦いの中で、ずっと自分が言ってきたことじゃないか、と。

 それがね、すべて言い表してるのが、トヨタ及びトヨタグループの創業の理念である「豊田綱領」なんですね。
……

 豊田社長は、株主、顧客、従業員、地域社会を、トヨタを支えるステークホルダーと位置付け、トヨタを「強い会社」ではなく、「期待される会社」「応援される会社」にしたいと語っています。

 国連のSDGsにもふれて、利益日本1の大企業のトヨタが大きな社会的責任を負っていることを明確に語っています。その上で、豊田社長はこれまで主張してきた「国内生産300万台体制の死守」を改めて語りました。

 この300万台とは、国内の雇用を維持するための数字ですが、「台数ではなく」、「人材」だと強調したことがこれまでとは違う点です。日産自動車が「22年度までに世界で1万2500人」のリストラを発表し、追加のリストラもしようといているだけに大いに気になるところです。

 20春闘では、トヨタ労組に7年ぶりのベアゼロを示す一方で、株主配当は1株220円を維持しました。これでは株主優先のステークホルダーと言われても仕方がないでしょう。

 コロナ禍のもとで21年3月期決算は、営業利益が4分の1程度に減るものの、これまでにため込んだ内部留保(利益剰余金)は、23兆4276億円と日本の大企業で比べものがないほどの巨額にのぼっています。

 豊田社長には、株主だけではなく、従業員や地域社会などのステークホルダーに、もっと、もっと目配りをした対応を求めたいと思います。それこそが、「期待される会社」「応援される会社」ではないでしょうか。
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決算・経営計画 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/05/24 16:43
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