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◎独シュタインマイヤー大統領 ナチスの記憶を呼び起こさなければ将来を失う

 第2次世界大戦でナチス・ドイツが降伏してから75年を迎えた5月8日、欧州各地では犠牲者を追悼する式典が行われました。新型コロナウイルス拡大の影響で、式典の規模は大幅に縮小されました。

 日本のドイツ大使館は、「シュタインマイヤー大統領スピーチ:ナチスからの解放と欧州における第二次世界大戦終戦75周年」と題する同大統領の「戦争と暴力支配の犠牲者のためのドイツ連邦共和国中央追悼施設(ノイエ・ヴァッヘ)にて」の演説をホームページに全文掲載しています。

 「私たちの(ナチスの)歴史からの救済はありません。記憶を呼び起こさなければ、私たちは将来を失ってしまうからです。私たちドイツ人が、自らの歴史を直視し、歴史的責任を引き受けたからこそ、世界の国々は我が国に新たな信頼を寄せてくれました」

ドイツ大使館 ホームページ
(日本のドイツ大使館のホームページから)

 こうのべた大統領。全文を読むと、ホロコーストでユダヤ人を集団虐殺するなどしたナチスの歴史から学び尽くそうと姿勢が伝わってきます。日独伊三国同盟を結んだ3カ国のなかで、ドイツの過去から学ぼうとする姿勢は際立っています。

 歴史を戦前へと引き戻そうとし、“アブナイゾウ首相”とも揶揄される首相とは、あまりにも対照的ではありませんか。シュタインマイヤー大統領はまた、次のようにのべました。

 「若い人たちとともに追悼をしたいと考えていました。今日、自分たちはそもそも過去から未だに何を学べるというのかと問うている、当時から数えて三世代目にあたる若い人々です。私は彼らに呼びかけます。『君たちが頼りだ。まさに君たちが、あの恐ろしい戦争の教訓を将来に伝えなければならないんだ』と」

 三世代目にあたる若い人々への呼びかけには、胸が熱くなります。そして、語りかけます。

 「『人間の尊厳は不可侵である』。我が国の憲法の第一条に掲げられたこの一文には、アウシュビッツで起きたこと、戦争と独裁体制下で起きたことが、すべての人の目に見える形で刻み込まれています。そうです、過去を想起する営みは重荷ではありません。想起しないことこそ、重荷になるのです。責任を認めることは恥ではありません。責任の否定こそ、恥ずべきことなのです」

 しかし、大統領は警戒を怠りません。ヨーロッパ、ドイツで台頭している極右勢力への警戒です。

 「新たなナショナリズムの誘惑から、権威主義的な政治の魅力から、各国間の相互不信、分断、敵対から自分たちを解放するのです。憎悪や誹謗・攻撃、外国人敵視や民主主義軽視からの解放を進めるのです。これらはみな、装いを新たにしているだけで、かつてと同じ悪の亡霊です」

 全文は、次のアドレスです。
https://japan.diplo.de/ja-ja/themen/politik/-/2339710
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戦争と平和 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2020/05/10 13:19
コメント
No title
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2019-01-29/2019012903_01_1.html
また、安倍首相は「自由で開かれたインド太平洋」を日本が築くと主張しましたが、米軍がインド太平洋地域での即応体制強化を進めるなか、日本を含むアジアが軍事作戦の拠点とされる危険があります。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/c_see/de/page4_005394.html
両者は「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化を始め日独協力の分野・地域が拡大していることを歓迎し,また,変化する世界において多国間主義,法の支配,自由貿易といった共通の価値を有する日独両国が協力していくことの重要性について一致しました。

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