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◎“火事場ドロボー” 安倍政権がねらう検察の定年延長 自民が審議強行

 火事場ドロボーとは、まさにこのことだ。新型コロナウイルスの感染拡大で、全国に非常事態宣言が出され、国民の命がかかっているこの時に、安倍政権と自民党、公明党、日本維新の会は5月8日、衆院内閣委員会で検察庁法改正案の審議を強行した。

 安倍政権に近い黒川弘務・東京高検検事長(63)を、何がなんでも検事総長にしたい安倍首相ら政権が強行突破しようとしている。コロナ禍で国民が苦しんでいるどさくさに紛れて成立を図ろうというのだ。

 検察庁法は、検察官の定年を63歳とし、トップの検事総長のみ65歳とする。黒川氏は、今年2月に63歳の定年を迎えた。その直前の1月31日の閣議決定で安倍政権は、国家公務員法の規定で黒川氏の定年を半年間延長した。

 安倍首相は、黒川氏を検事総長にするために、これまでの法解釈を変えたのだ。検察は、首相さえ逮捕できる大きな力を持っている。検事総長を、時の首相が意のままにすることができれば、どんなことでもできる権力を握ることができる。

内閣委員会 20200508
(日本共産党や立憲民主党などが欠席のまま開かれた衆院内閣委員会=5月8日、NHKニュースから)

 検察官は、最高検察庁に所属する検事総長と次長検事、高等検察庁に所属する検事長、地方検察庁に所属する検事正、それにそれぞれの部署で捜査・公判、裁判に携わる検事、区検察庁で捜査・公判、裁判に携わる副検事に区分される。このうち,検事総長,次長検事及び検事長は,内閣が任命・罷免する。

 改正案は、すべての検察官の定年を現行の63歳から65歳に引き上げた上で、63歳に達した次長検事、検事長は役職定年制が適用されるが、内閣が、「職務の遂行上の特別の事情を勘案し」「公務の運営に著しい支障が生ずる」と認めるときは、その後も勤務させることができるものとした。

 さらに、検事総長、次長検事、検事長は65歳の定年に達した場合にも、同じ理由で引き続き勤務させることができるし、更新も可能とした。時の政権に唯々諾々とすればいつまでも検事総長を続けられる――などという驚くべき法案である。

 法案は、民主主義、民主国家のもっとも基本である立法、司法、行政の3権分立を破壊するものだ。安倍首相がよく口にする「法の支配」とは、“安倍が憲法だ、法律だ”を地で行くものである。歴代自民党政権が違憲だとしていた集団的自衛権の行使を安保法制によって強行(2015年)し、可能にしたのは、その典型だ。

 安倍首相がからんだ森友学園、架計学園、桜を見る会の3点セット疑惑は、何も晴れてはいない。森友疑惑では、財務省が公文書の改ざんまで行った。大阪地検特捜部は改ざんした佐川宣寿・元財務省理財局長ら10人を不起訴とした。

 改ざんを命じられて自殺した近畿財務局の赤木俊夫さんの妻が自殺に追い込まれた原因と経過を明らかにし、1億1200万円の損害賠償を求めて国と佐川元理財局長を相手取って大阪地裁に提訴(3月18日)している。

 この日の内閣委員会の開催は、松本文明・衆院内閣委員長(自民)が職権で決めた。日本共産党や立憲民主党、国民民主党、社民党などの野党は、抗議して委員会に出席しなかった。当然だ。
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安倍政権 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/05/09 15:17
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