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◎関西電力と思想差別 最高裁「職場における自由な人間関係を形成する自由」

 このブログ「トヨタで生きる」では、東芝が経営危機に陥っていた時、「危機の東芝と『思想チェック』」をアップしました(2017/07/31)。

 共同通信の特集記事(17年7月18日配信)で、東芝の危機の1つに、長い間、労働者の“思想チェック”を続けてきた企業体質にある――としたことを紹介しました。
http://toyotaroudousya.blog.fc2.com/blog-entry-2594.html

 その紹介記事のなかで、“思想チェック”は、東芝に限らず大企業が例外なく行ってきたこと。「たとえば関西電力は、日本共産党員やその支持者の職場排除を目的に1969年以降、ビラ配布への処分、監視、尾行、職場での孤立化、賃金差別などの攻撃を行ってきました」と指摘しました。

 その関電に対し、労働者が裁判に訴え、最高裁判所は1995年9月、「職場における自由な人間関係を形成する自由」という画期的な判決を出し、労働者が全面勝訴しました。

 ところが関電は、最高裁判決後も差別責任を認めず、労働者の賃金や資格が最低ランクなのは、能力や成績が悪い結果であるなどとの姿勢を取り続けました。しかし、労働者の闘いと最高裁判決の世論の高まりに孤立し、1999年12月、大阪地裁で一括和解。労働者の30年の闘いが勝利したのです。

 和解条項に、「憲法及び法律に従って他の従業員と公平に取り扱う」「基本的人権を尊重する」ことを盛り込み、12憶円の解決金を支払いました。

12 関電本社ビル2
(関西電力本社ビル=中央=、大阪市)

 労働者の思想差別のたたかいと最高裁判決、一括和解の時期と福井県高浜町の森山栄治元助役が関西電力の役員らに金品を渡していた原発マネー還流問題で、第3者委員会が調査結果を明らかにしたまでの時期(1987~2020年)が大きく重なることが分かります。

 共同通信が、東芝の危機の1つに、長い間、労働者の“思想チェック”を続けてきた企業体質にある――としたことは、関電にも当てはまることは明らかです。

 原発マネーの役員らへの還流は、国民の関電の信頼を地に落しました。役員らは片方の手で社員に思想差別を行い、もう一方の手で電気料金を原資とした金品を受け取っていたのです。思想信条の自由をうたった憲法を踏みにじることは、経営者のモラルも崩壊させていたのです。

 トヨタ自動車でも、日本共産党員やその支持者に対し、長い間、賃金・昇格差別などの攻撃が行われてきました。日本共産党の工場門前での訴えやビラ配布の妨害は今も続いています。

 最高裁判決の「職場における自由な人間関係を形成する自由」は、日本共産党員やその支持者だけの問題ではなくなっています。北海道大学の道幸哲也名誉教授は、「職場のいじめとパワハラ─人間関係のワークルール」と題した講演で同判決を引用しています。

 同名誉教授は、「この最高裁判決以来、職場人格権や労働者人格権が、比較的広く使われるようになっています」と語っています。今日の職場の大問題であるパワハラにも関係しているからです。
https://www.jil.go.jp/event/ro_forum/20150928/houkoku/01_kicho.html

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原発ゼロへ | 2020/03/16 13:07