FC2ブログ

◎トヨタ労組の春闘要求 「成果主義を組合側が先導するのか」などの誤解?

 トヨタ自動車の20春闘の第1回労使協議会(2月19日)で、組合の西野勝義委員長が要求について発言しています。トヨタの社内報「トヨタイムズ」のネット版では、動画で紹介しています。

……
 賃金・人への投資については、頑張っている人に今以上に報いたいといった考え方から、維持分を上回る原資を、評価に応じメリハリをつけて配分することを要求内容に含めています。

 このことについて外部からは「成果主義を組合側が先導するのか」「格差ベア」「それでも組合か」など、誤解に基づく意見があるのも事実です。

 また、何より、こうした誤った受け止めが広がることで、全体の賃金水準の底上げを目指す、中小の仲間の組合の取り組みを、邪魔してしまうのではないか?という懸念もあります。

 しかし、今回の要求は現在のトヨタ労使が置かれた環境を冷静に見極め、限られた原資で、「どう頑張った人に報いていくか、そして変化をさらに加速させていくのか?」という観点で、賛否両論がある中、職場と議論した結果です。
……

40 トヨタ 技術者 2
(出勤するトヨタの技術労働者ら=豊田市の三河豊田駅前)

 西野委員長は、外部から「成果主義を組合側が先導するのか」「格差ベア」「それでも組合か」などの誤解があるといいます。トヨタ労組の要求は、「ベアについては、一律での賃上げではなく、5段階の人事評価に応じ、係長クラスで評価が極めて低い社員はゼロにするなど、従来以上に差をつける新たな方法を提案する方針です」(NHKの1月27日のニュース)などと報じられています。

 西野委員長の発言のように「評価に応じメリハリをつけて配分する」――「5段階の人事評価」(NHKニュース)に応じて配分することは、まぎれもない「成果主義賃金」です。

 トヨタをはじめ大企業では、すでに企業が労働者への評価や査定を基にして賃上げや昇格を決めることを導入しています。組合側が率先して要求すれば、「成果主義賃金」がいっそう強められることになります。

 このブログ「トヨタで生きる」で紹介したように、労働政策研究・研修機構の「成果主義を検証する」では、次のように指摘しています。

 「『やる気を引き出す』 『会社全体の生産性を上げる』など各論では賛成が多いが、総論である 『自社で導入している成果主義が成功しているかどうか』については、疑問視する声が大きい」――などと指摘しています。

 「成果主義賃金」を大企業で真っ先に導入(1993年)した富士通が再検討を迫られたのはよく知られています。その富士通は、2019年に2850人のリストラを強行するなど「成果主義賃金」が破綻したことを示しています。
スポンサーサイト



20春闘 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/02/22 21:24
コメント

管理者のみに表示