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◎両輪でなく、1輪でいいのでしょうか?

 トヨタ自動車労組は、会社と労働組合との関係について、「労使はクルマの両輪」と主張しています。最近も、同労組の第86回定期大会(10月19日開催)報告で次のようにいいます(10月25日発行の「評議会ニュース」)。

 「トヨタは『生きるか、死ぬかの状況』。だからこそ、『労使はクルマの両輪』であるということを、見つめなおす必要がある」

 豊田章男社長は、電気自動車化や自動運転化など「CASE」と呼ばれる「100年に1度の大変革期」であり、トヨタは「生きるか死ぬか」の状態だと危機感を煽っています。

 そうしたことを受けて、組合は改めて「労使はクルマの両輪」と主張しています。両輪ならば、組合として主張すべきは主張しなければ、クルマはどちらかに傾いてしまうでしょう。どちらが欠けてもクルマは走らなくなります。しかし、この間の組合の動きは、両輪ではなく1輪のようになっています。

クルマの両輪
(トヨタ労組の「評議会ニュース」、第86回定期大会の開催結果から)

 18春闘で、会社は賃上げ(ベア)について、「昨年を上回る」という日本語回答をし、具体的な数字は明らかにしませんでした。日本1の利益を上げるトヨタの賃上げの実態が明らかにならず、労働組合の全国組織、連合や上部団体の自動車総連、金属労協(JCM)の集計に入らなくなったのです。

 労働組合は、それぞれの企業の賃金の実態を明らかにし、産業別に共闘して最大限の賃上げを実現する――こうした日本独特の春闘に大きな障壁が出来ました。中小労組や未組織労働者への波及効果も難しくなくなりました。

 ところが19春闘で、トヨタ労組は会社に呼応するように賃上げ要求を定昇込みにし、その中で賃上げ分がどれだけになるかを明らかにしませんでした。このため18春闘に続いてトヨタの賃上げは、どれだけになったかが不明になったのです。

 さらに19春闘の労使協議会で会社は、「“全員一律”の賃上げ(ベア)」を否定しました。これにも呼応するように、トヨタ労組も20春闘から会社が行う個人評価(A~Eの5段階評価など)を基にした要求に切り替える方向といわれています。

 これでは労働組合としての主体性はなくなってしまいます。春闘で重要な労働組合間の連帯も生まれません。「労使はクルマの両輪」ではなく、1輪だけになってしまい、春闘というクルマはまともに走れなくなるのではないでしょうか。
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20春闘 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2019/12/31 13:33
コメント
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