FC2ブログ

◎連合が「基本構想」に賃上げ目標示さず? トヨタの影響か

 トヨタ労組の上部団体で、労働組合の中央組織の連合は、春闘の「基本構想」に、これまでは賃上げ(ベア)の目標を示してきましたが、19春闘では示さないことを検討していることがわかりました。

 朝日新聞(10月3日付)が報道しているものです。それによると連合は、18春闘のまでの3年間、「2%程度を基準」とした賃上げ目標を「基本構想」に入れていました。

 ところが、連合が10月2日に開いた幹部会議で示した19春闘の「基本構想」の素案には、賃上げ引き上げ率の目標の記載がなく、「闘争の争点を賃金の『上げ幅』追求から働き方の価値に見合った賃金『水準追求』へと転換をはかっていかなければならない」とあり、19春闘はその足がかりとするとしていました。

 この方法に異論がでたために、連合執行部は、「基本構想」の次の段階の「闘争方針」には、何らかの賃上げ引き上げ率目標を入れると説明したといいます。

 朝日新聞の記事は、連合の方針の見直し検討には、春闘相場をリードするトヨタが18春闘で賃上げを非公表にしたことがあるのではないかとして、連合関係者の声をのせています。

トヨタ労組の18春闘
(18春闘で開かれたトヨタ労組の本社ブロック集会=3月6日)

 トヨタ労組は9月はじめの「評議会ニュース」で、前期の経過報告、後期の運動方針(案)を掲載しています。そのなかの「賃金」のなかで、18春闘で賃上げ額が非公表になったことについて、「組合要求(注、3000円)と会社回答が異なる形式であったことや、賃金制度改善分(注、ベアのこと)が非公表となったことも踏まえ、今後の要求のあり方を検討していく」としています。

 その上で、賃上げの「主張の考え方(イメージ)」として、「これまで」は、「過去の取り組み成果に重きをおいて主張」してきたとしています。「今後」は、「取り組みの成果のみでなく、競争力強化に向けた組合員の危機感・思い・決意などもしっかりと主張」していくとしています。

 つまり、過去の成果ではなく、「競争力強化に向けた組合員の危機感・思い・決意などもしっかりと主張」していくことに力点を置いていくというものです。

 そこには、豊田章男社長が18春闘の第3回労使協議会で発言したことが大きな影響を与えています。「評議会ニュース」でも改めて社長発言を紹介しています。

 「(組合側から)第1回、2回で伺った多くの話は兎にも角にも、『自分達はやった。成し遂げた。努力してきた。』と、アピールを重ねているように聞こえました。(中略)敢えて、厳しい言い方をしますと、百年に一度の危機感を本当に持っているならば、自分達の過去の成果に目を向けている暇はありません。」

 豊田社長が常に語っているのは、電動化、自動運転化、コネクテッド化、シェア化など世界の自動車産業の「100年に1度の大変革の時期」に、これまでのように他の自動車会社との競争だけではなく、グーグールのようなIT企業などが参入しているもとで、トヨタは「生きるか、死ぬか」という危機のなかにあるということです。

 そのためには、「過去の成果に目を向けている暇」はなく、「競争力」をいっそう強化しなければならないという考えです。組合の主張の「今後」が「競争力強化」になっているのは、豊田社長のこうした発言が背景にあるのです。

 連合の春闘は、大企業労組から中小零細企業労組までが産業別に結集し、統一した賃上げ目標を掲げてたたかってきました。特に、経営が厳しい中小零細企業では、連合が掲げる賃上げ目標が労組の拠り所、大義名分になってきました。

 そうした中小零細企業労組では、連合が「基本構想」で賃上げ目標を掲げないことを検討していることに反発が出ているといいます。春闘の“リーダー労組”を自認するトヨタ労組が、日本の春闘全体に与える影響は大きく、18春闘のように回答非公表を受け入れるのではなく、「今後」の方針もトヨタだけではなく、日本の春闘全体に目配り・配慮して出すべきではないでしょうか。
スポンサーサイト



19春闘 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2018/10/06 12:36
コメント
共産党の党職員は雇用保険や社会保険は払っているけど党の判断により労働者ではないのでベースアップはございません。
No title
https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/article_detail.php?id=1004
2018年10月03日
10/3(水)朝日新聞朝刊7面掲載 「連合『ベア前面』転換も」と題する記事について

 10/3(水)朝日新聞朝刊7面掲載の「連合『ベア前面』転換も」と題する記事は、現在検討中の2019春季生活闘争基本構想(素案)に関する内容が記載されているが、事実と異なる内容が含まれている。
 連合への事実確認もないまま、検討中の一部の文言や憶測に基づく内容を組み合わせ、事実を歪曲し誤解を招く記事であることに対し、強く抗議する。
 連合は、2019春季生活闘争および今後の春季生活闘争を組み立てるにあたって、丁寧に議論を積み重ねていく。
その場で都合よく主張を変えているが

望む展開だろ

賃上げなくなり格差是正

質で賃金決まれば、同一賃金が見えてくる


管理者のみに表示