fc2ブログ

◎トヨタ 賃上げ余力は?

 経済雑誌『日経ビジネス』(2月24日号)が、14春闘の特集を組んでいます。主要企業500社の賃上げ余力格付けです。利益トップのトヨタ自動車は、なぜか「AA」です。

 格付けは、1人当たり人件費や労働分配率、経常利益など10項目で行っています。最高の格付けのAAAには、KDDやソフトバンク、NTTドコモなどスマートフォーンで大きな利益をあげている通信会社が並んでいます。

 労働分配率は、6%(ソフトバンク)、8%(NTTドコモ)などと、急激な利益増を労働者に配分していないからです。

 円安などで利益を増大している自動車産業では、米国で売り上げを急増している自動車の富士重工がAAAです。労働分配率は49%で、トヨタの65%に比べ余力があるからです。

日経ビジネス


 トヨタは、今期の経常利益見込みが500社トップの2兆5300億円。1人当たり人件費は1119万円で、ソフトバンク(1093万円)、NTTドコモ(1236万円)と同じ水準です。

 ところが格付けは、2番目に当たるAA。日経ビジネスは、ホンダや日立製作所など日本を代表するメーカーのいくつかがAAになった理由を、こう説明しています。

 「大きな収益を上げている海外事業が含まれず、単独決算ベースに算出した労働分配率が高いこともAAAに達しない要因となった」

 つまり、トヨタなどもAAAと同じということです。特集では、「『もっと要求しても…』 トヨタ社員の高揚と戸惑い」との記事を合わせて掲載しています。

 このなかで堤工場の50代の労働者の話をのせています。トヨタ労組が、5年ぶりに賃上げ4000円を要求したことについて、電機メーカーに勤める友人はこう語ったといいます。

 「トヨタがもっと賃上げ要求してくれないと、我々が要求しづらい」

 500社を格付けした日経ビジネスの結論は? 「半数近くは十二分に賃上げが可能という結果が出た。賃上げの流れはもっと広げられる。決断の時がやってきた」

 豊田章男社長! 満額回答の、“決断の時”です。
スポンサーサイト



2014春闘 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2014/02/27 13:05
コメント

管理者のみに表示