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◎資本主義はわずか300年 矛盾を克服する道は?

 広がる一方の貧富の格差、温暖化による地球の危機、10数年ごとにくり返す恐慌…コロナ禍のなかで、私たちが働き、生きるこの資本主義社会を改めて考えました。どんな明日を描いたらよいのか、と。

 資本主義とは? 「封建制度に次いで現れ、産業革命によって確立された経済体制。生産手段を資本として私有する資本家が、自己の労働力以外に売るものを持たない労働者から労働力を商品として買い、それを上回る価値を持つ商品を生産して利潤を得る経済構造。生産活動は利潤追求を原動力とする市場メカニズムによって運営される」

 これは、小学館提供の『デジタル大辞泉』を基にした「goo国語辞書」の解説です。世界に資本主義が現われたのは、紡織機や蒸気機関などが発明された18世紀後半のイギリスの産業革命の時期でした。

 パソコン、インターネット、スマホなどが登場した現在まで、まだ300年たっていません。日本は江戸時代が終わって150年ほどです。その江戸時代が続いたのは300年弱ですから、世界の資本主義は江戸時代の長さとほぼ同じです。

40 友寄年表
(友寄英隆著『「資本論」を読むための年表』=学習の友社=から)

 その資本主義は、貧富の格差や地球温暖化、恐慌などを解決する手段を持っていません。たとえば大不況=恐慌は、1825年のイギリスに始まり、この180年余で20回起きています。

 戦後でも1957年、74年、80年、91年、2000年前後、リーマン・ショックの2008年と6回起きています(不破哲三著『マルクスは生きている』)。実に、ほぼ10年に1回の割合です。

 新型ウイルスの世界的感染拡大=パンデミックによって、感染者は600万人に迫っています。1929年に始まった世界恐慌以来の最悪の景気後退になるといわれています。

 では、資本主義の根本的な矛盾を解決する道はあるのでしょうか? 日本共産党は今年1月に開いた第28回大会で、「綱領」(日本共産党の政党としての約束事)の一部を改訂しました。その中心点は、「社会主義をめざす新しい探究が開始」されているとした中国に関する規定の削除でした。

 その上で、「発達した資本主義国での社会変革は社会主義・共産主義への大道」として日本での役割を大きく押し出しました。
https://www.jcp.or.jp/web_jcp/html/Koryo/

 その「綱領」の一部を紹介します。

 日本の社会発展の次の段階では、資本主義を乗り越え、社会主義・共産主義の社会への前進をはかる社会主義的変革が、課題となる。

 社会主義的変革の中心は、主要な生産手段の所有・管理・運営を社会の手に移す生産手段の社会化である。社会化の対象となるのは生産手段だけで、生活手段については、この社会の発展のあらゆる段階を通じて、私有財産が保障される。

 生産手段の社会化は、人間による人間の搾取を廃止し、すべての人間の生活を向上させ、社会から貧困をなくすとともに、労働時間の抜本的な短縮を可能にし、社会のすべての構成員の人間的発達を保障する土台をつくりだす。

80 日本共産党 綱領
(日本共産党綱領)

 生産手段の社会化は、生産と経済の推進力を資本の利潤追求から社会および社会の構成員の物質的精神的な生活の発展に移し、経済の計画的な運営によって、くりかえしの不況を取り除き、環境破壊や社会的格差の拡大などへの有効な規制を可能にする。

 生産手段の社会化は、経済を利潤第一主義の狭い枠組みから解放することによって、人間社会を支える物質的生産力の新たな飛躍的な発展の条件をつくりだす。

 社会主義・共産主義の日本では、民主主義と自由の成果をはじめ、資本主義時代の価値ある成果のすべてが、受けつがれ、いっそう発展させられる。「搾取の自由」は制限され、改革の前進のなかで廃止をめざす。搾取の廃止によって、人間が、ほんとうの意味で、社会の主人公となる道が開かれ、「国民が主人公」という民主主義の理念は、政治・経済・文化・社会の全体にわたって、社会的な現実となる。

 さまざまな思想・信条の自由、反対政党を含む政治活動の自由は厳格に保障される。「社会主義」の名のもとに、特定の政党に「指導」政党としての特権を与えたり、特定の世界観を「国定の哲学」と意義づけたりすることは、日本における社会主義の道とは無縁であり、きびしくしりぞけられる。

 社会主義・共産主義の社会がさらに高度な発展をとげ、搾取や抑圧を知らない世代が多数を占めるようになったとき、原則としていっさいの強制のない、国家権力そのものが不必要になる社会、人間による人間の搾取もなく、抑圧も戦争もない、真に平等で自由な人間関係からなる共同社会への本格的な展望が開かれる。

 人類は、こうして、本当の意味で人間的な生存と生活の諸条件をかちとり、人類史の新しい発展段階に足を踏み出すことになる。
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日本共産党 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2020/05/31 10:34

◎高くついた排ガス不正 独VWに最高裁命令

 2015年に排ガス不正が発覚した独フォルクスワーゲン。ドイツの最高裁は5月25日、訴えていた男性に購入金額の3万1500ユーロ(日本円で約370万円)の80%余りに当たる約2万8000ユーロを支払うようVWに命じました。

 同じような訴えは、約6万件あるといいます。VWは、和解での解決をめざすとしています。日経新聞(26日付)は、VWは排ガス不正で、ばく大な金を支払うことになるとしています。

10 ドイツ ZDF
(ドイツZDFが伝えるVWの排ガス不正の最高裁判決=NHK、BS1から)

……
 VWはこれまでに300億ユーロを超える罰金や賠償金を支払っている。米国では16年に買い戻しで当局と合意。18年時点で35万台以上の車両を買い戻し、74億ドル(約8千億円)以上を支払った。今回のドイツでの買い戻しで不正関連の費用は数億~十数億ユーロ増える見通しだ。
……

 300 億ユーロは、3兆6000億円ほどにもなり、さらに増えるといいます。不正がどれほど高くつくかを示しています。

 元NHK記者の熊谷徹氏が書いた『偽りの帝国 緊急報告・フォルクスワーゲン排ガス不正の闇』を読んだことがあります。熊谷氏は、ドイツに住んで30年近くになるだけに、ドイツのことは熟知しており、VWが不正に手を染めた理由、背景がよくわかりました。

 この不正は、当局から排ガス試験を受けていることを自動的に感知するソフトを搭載していたものです。感知すればNOxの量を減らす装置を作動させるのです。通常走っている時は最大で40倍を上回るNOxを排出していました。

 本書では、不正の背景には、VWの生みの親であるポルシェ博士の血を引くポルシェ・ピエヒ両家がVW帝国を長年支配し、権威主義的、家父長的な経営スタイルにあったことを明らかにします。

15 『偽りの帝国』
(熊谷徹著の『偽りの帝国 緊急報告・フォルクスワーゲン排ガス不正の闇』)

 22年間、CEO(最高経営責任者)、監査役会長を務めたフェルディナンド・ピエヒは、18年までに世界1になることを目標にしていました。3%未満の米国市場のシェアを2桁にする必要があったものの、米国の厳しい排ガス規制を技術的にクリアーできずに不正に手を染めたといいます。

 VW社員の中には、「VWでは、上司の言うことは絶対であり、反論は許されないという雰囲気があった。それは、“不安に満ちた空気”だった」と熊谷氏は告発します。

 世界1をめざすために不正に手を出したというVW。そういえば、日産に君臨したカルロス・ゴーン前会長も半期(2017年上半期の1~6月)とはいえ日産、ルノー、三菱自の3社連合で世界1に上り詰めたことがあります。

 その一方で、ゴーン元会長は腹心の部下と合わせ350億円もの不正をはたらいていました。そして、レバノンへの逃亡―。「世界1」という美名が、いかに誘惑に満ちているかを示すものです。

 日本でも、三菱自動車やスズキで燃費不正事件が起きたことは記憶に新しいところです。不正は必ず発覚するのです。その代償はあまりにも大きいことを、VWや日産の例を見るとわかります。
その他 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/05/30 14:06

◎日産 営業損失405億円 特別損失含め6712億円の赤字

 日産自動車は5月28日、2020年3月期の連結決算を発表しました。営業損失405億円、工場閉鎖など特別損失含めた純損失が6712億円の赤字になりました。前期の19年3月期の3182億円の営業利益から、一転して赤字へとなりました。

 赤字は、リーマン・ショック時の09年3月期以来、11年ぶりです。トヨタが同じ20年3月期で2兆4428億円もの営業利益を稼いでいることと比べ大きく開いています。

 日産の“救世主”とほめたたえられたカルロス・ゴーン前会長は18年11月に逮捕された後、レバノンへ逃亡。日産に20年近く君臨したゴーン前会長は、拡大路線を突っ走り、2017年上半期(1~6月)に約526万台を販売し、フォルクスワーゲンやトヨタを抜いて世界販売1位に躍り出ます。

 17年9月には、新6か年計画「アライアンス2022」を発表。ルノー、三菱自の3社で22年に、年間1400万台を販売するという途方もない計画を立てました。

 その裏で、ゴーン前会長は腹心の幹部と私腹を肥やし続け、日産の社内調査では、その額は約350億円にものぼりました。日産は、そのツケを支払わなければならなくなったことが今回の決算で明らかになりました。

50 日産 生産能力
(日産の決算発表資料から)

50 日産 コスト改善
(日産の決算発表資料から)

 決算発表では、同時に2023年度までの中期経営計画を発表。表のように、年間720万台の生産能力を20%削減し、540万台にする計画です。インドネシアから撤退し、スペインの工場を閉鎖する方向です。

 また、車種も20%削減します。こうしたリストラで、人件費など固定費を18年度比で3000億円削減するとしています。

 内田誠社長は、日本国内の工場や人員削減については明らかにしませんでした。これだけの大規模なリストラを実施するとすれば、労働者や下請けに大きな犠牲が強いられることになります。

 1990年代後半に日産にルノーから日産に乗り込み、“コストカッター”の異名で、村山工場(東京都)や座間工場(神奈川県)の閉鎖と2万1000人の人減らしリストラを強行したゴーン前会長。ゴーン前会長のツケを労働者や下請けの犠牲で払うようなことがあってはならないはずです。

50 日産 日本市場
(日産の決算発表資料から)
日産自動車 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/05/29 18:24

◎在宅勤務は効率? 非効率? 日本生産性本部アンケート

 昨日のこのブログ「トヨタで生きる」では、日立製作所がテレワーク(在宅勤務)を標準勤務にすることを打ち出したことを伝えました。日立のようにコロナ禍のなかで、在宅勤務を急速に増やしましたが、労働者はどう受け止めているのでしょうか?

 日本生産性本部は5月22日、「新型コロナウイルスの感染拡大が働く人の意識に及ぼす調査」を発表しました。20歳以上の1100人の雇用者のアンケートをまとめたものです。

 それによると、在宅勤務で仕事の効率が「上がった」が7・2%、「やや上がった」が26・6%で、合わせて33・8%でした。一方、「下がった」は24・8%、「やや下がった」は41・4%で、合わせて66・2%でした。

 下がった方が3分の2を占め、労働者側から見ると在宅勤務は問題が多いことが浮き彫りになりました。具体的な課題をたずねる(複数回答)と、「職場に行かないと閲覧できない資料・データのネット上の共有化」が48・8%で最多でした。

修 生産性本部 在宅勤務 アンケート円グラフ
(日本生産性本部の調査から)

 セキュリティなどで自宅からパソコンを通じて閲覧できない資料・データが多いことを示しているものと見られます。また、自宅で作業をする場合の課題も明らかになりました。

 アンケートでは、Wi-Fiなど通信環境の整備(45・1%)、部屋や机、照明など物理的環境の整備(43・9%)を求める声が多く出ました。ネットが普及したとはいえ、仕事に使うには自宅では不十分なのでしょう。

修 生産性本部 在宅勤務 課題
(日本生産性本部の調査から)

 日立は、「情報機器(モニター、Wi-Fiルーターなど)や作業机・ 椅子などの物品購入費用を補助する」ことを打ち出しましたが、当然でしょう。

 また、在宅勤務で「満足している」「どちらかと言えば満足している」を合わせると57・0%を占めました。満員電車での長距離通勤でへとへとになる日本の労働者。育児や介護に迫られている労働者からは、在宅勤務の要求も高くなっています。

 コロナ後を見据え、このアンケートは、在宅勤務はどうあるべきかを考える上で、多くの示唆を示しています。

その他 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/05/28 09:49

◎日立が在宅勤務を標準に

 電機トップで経団連会長会社の日立製作所が在宅勤務を標準にすることを5月26日、発表しました。同社のホームページに、「在宅勤務を変革のドライバーとする働き方改革を推進 ジョブ型人財マネジメントへの転換を加速」が掲載されています。

 このなかで、コロナ禍で増えた在宅勤務率は約7割になり、今後も新常態(ニューノーマル)として、在宅勤務を標準とするとしています。そのために、押印や会議などのために出社することを見直すなどといいます。

 具体的には、(1) 在宅勤務感染対策補助手当の支給(2020 年 6 月~)として、マスク・消毒液など感染予防対策の補助として、1 人当たり 3,000 円/月を支給する。

 (2) カフェテリアプラン制度での在宅勤務のための備品購入費用の補助として、在宅勤務のために購入した情報機器(モニター、Wi-Fiルーターなど)や作業机・ 椅子などの物品購入費用を補助する。

(3) 「新型コロナウイルス対応業務手当」の新設 (2020 年 4 月 1 日以降の就業に適用)として、感染リスクが高い環境下ではリスクの度合いに応じて、1 日当たり1,000 円~500 円を支給する。

10 日立本社
(東京駅前の日立製作所本社が入っているビル)

また、中長期的には次のような点などをあげています。

(1) ジョブ型人財マネジメントへの転換加速として、
・ジョブディスクリプション(JD)の導入(職務/組織の見える化) (2020 年 6 月にトライアル職場での作成、21 年 3 月に全職種での JD 標準版作成)
・タレントレビューの導入(人財の見える化)(2021 年 3 月まで)
・これらの活動を支える労使コミュニケーション(春季交渉はじめ労使特別委員会で議論継続)

(2) IT 環境の整備として
①多くの従業員が会社以外のリモート環境で業務可能な IT 環境の整備
・リモートアクセス環境の整備拡大
整備拡大により、4 月下旬以降、約 8 万の同時接続が安定稼働
・自宅で勤務可能なノート型 PC の貸し出し
②Skype、Microsoft Teams など会議サポートシステムの活用方法のガイド
・利用方法やトラブル対応窓口の設置

(3) 在宅勤務長期化に対応した従業員の健康支援として
①産業医などによるリモート相談窓口の設置(2020 年 5 月中旬に設置済)

②心身の健康維持のための情報提供を行うイントラネットサイトの開設(2020 年 6 月開設予定)

③健康保険組合の個人ポータル機能を活用した、従業員の健康増進取組み支援 (2020 年 5 月下旬開始済)

              ◇

10 百合の花


 在宅勤務で、日本特有の満員電車での長時間・通勤がなくなり、子育てや介護などが出来るようになったと歓迎の声が上がっています。一方で、労働時間も就業場所も不規則になることから労働基準法の規制が難しくなり、長時間労働によるうつ病、過労死などが増える危険があります。

 労働時間、就業場所を問わない、成果だけで労働者を評価するとなれば、“カローシ”の言葉が世界で通用する日本の労働者の働きすぎが加速することになります。労働組合と十分協議し、労働者の合意を得た上で実施することが不可欠です。

 トヨタ自動車でも、労働時間と働く場所から自由になるという意味の「FTL」(フリータイム&ロケーション)が導入されています。会社は、「労働時間の制約をできる限り取り去り、成果創出に向かって、1人ひとりが能力を最大限発揮」できるものとしています。

 事務・技術職には、17年12月からFTLのうちの「FTL(I)」(イノベーション)を導入。「賃金は掛けた時間の対価であるという考え方を払拭」するとしています。

 「FTL」と一体で約1万人が在宅勤務(19年4月)しています。
その他 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/05/27 13:04

◎『アベ辞書』を引くと 「責任 あっても取らないこと」

 賭けマージャンで辞職した東京高検の黒川弘務・前検事長(63)。処分は「訓告」という超軽い処分に国民からごうごうたる批判が出ていましたが、法務省が国家公務員法に基づく「戒告が相当」と判断していたのをひっくり返し、首相官邸が「訓告」としたことが5月25日までに分かりました。

 国家公務員の「懲戒処分」は、免職・停職・減給・戒告・訓告・厳重注意・口頭注意があります。「戒告」までが法律上の処分ですが、「訓告」以下は軽微な処分で、退職金も支払われるといいます。

 黒川氏が産経記者らと行った賭けマージャンは、法務省の黒川氏への聞き取り調査で、いずれも1000点を100円に換算する「点ピン」と呼ばれるレートで、現金のやりとりは1万~2万円程度だったといいます。

 「お菓子やジュースを賭けた場合は許される。現金に関してはどんなに小さな金額であってもすべて賭博罪が成立します。極端にいえば1円でも成立します」(本村健太郎弁護士、「ヤフーニュース」から)

 安倍首相のように、「1万~2万円程度」で「訓告」なら、賭けマージャンは大手を振ってできることになります。安倍首相は、黒川氏を「内閣の守護神」にするために、憲法も法も踏みにじって検事総長に据えようと定年延長を閣議決定までしたために、黒川氏を厳しく処分できなかったのでしょう。

30 アベ辞書 Inked辞書 84553_LI


 奈良時代に、都を奈良から京都へ移したことで知られる桓武天皇は、延暦3年(784)10月に「遊食・博戯の徒は、蔭贖を論はず決杖一百」にせよと命令しています(『続日本紀』)。

 博戯とは、賭博のことで、杖で100回殴れという厳しい処分でした。飛鳥時代から奈良時代にかけてすごろくや樗蒲(かりうち)と呼ばれる賭博が役人のなかで広がり、天武、持統、文武天皇などが再三にわたって禁止令を出していました。

 安倍首相は、黒川氏を検事長に任命したしたことについて、「内閣として認めた責任は私にある」とのべています。「責任」という言葉は、モリカケ疑惑、桜疑惑でも安倍首相の常套句になっていますが、「責任」を取ったことは一度もありません。

 『アベ辞書』には、「責任」とは、「あっても取らないこと」と書かれているようです。
安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2020/05/26 15:14

◎安倍内閣支持率 急落 20%台へ

 安倍内閣支持率が急落し、20%台へ落ち込んでいます。毎日新聞、朝日新聞が5月23~24日に行ったもの。毎日は27%へ、朝日は29%へと30%を切りました。

 テレビ朝日系の25日のワイドショーで、政治評論家は「30%を切ると内閣は危険水域に入る。安倍内閣は堤防決壊状態だ」と論評しました。これまで、「国民はすぐ忘れる。支持率は回復する」と自民党幹部はうそぶいてきました。

 後手、後手に回った新型コロナ感染拡大の対策、黒川弘務東京高検検事長を検事総長にすえて“内閣の守護神”にするためのごり押しなど、“安倍は国家なり”とばかりに憲法も法も無視する安倍政権の政治手法に、国民は警戒感を強めているのです。

修 朝日 安倍内閣 支持率最低
(安倍内閣の支持率の推移=朝日新聞から)

 朝日新聞の安倍内閣支持率の29%は、2012年12月に第2次安倍政権が発足して以来、最低でした。具体的な政策で見ると、次のようです。

 安倍政権のコロナ対応―
 「評価しない」→57% 
「評価する」→30%

PCRなどの検査体制の整備―
「評価しない」→59%
「評価する」→25%

経済的な打撃を受けた人や企業への支援策―
「評価しない」→57%
「評価する」→32%

黒川氏を定年延長させたことの安倍首相の責任―
「大きい」→68%
「それほどでもない」→24%

 それぞれが倍近くに広がり、安倍首相と安倍政権に強い不信感を持っていることがわかります。

毎日新聞の安倍内閣の支持率27%は、森友・加計問題などで安倍政権批判が高まった2017年7月の26%に続く低いものです。

 黒川氏が賭けマージャンをして辞職したことについて―
「当然だ」→33%
 「懲戒免職すべきだ」→52%
 「辞める必要はない」→8%

安倍政権は、黒川氏をわずか1日ほどの聞き取り調査だけで「訓告」という超軽い処分にしました。7000万円ともいわれる退職金を受け取ることができる処分に対し、「懲戒免職すべきだ」というごうごうたる批判が出たのは当然でしょう。

7年半の安倍政権の“終わりの始まり”が世論調査でも明らかになってきました。
安倍政権 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/05/25 09:36

◎豊田社長が語ったステークホルダーとは

 「トヨタイムズ」の香川照之編集長が豊田章男社長にインタビューした記事がアップされています(5月23日)。タイトルは、「"あえての今期見通し”に込めた豊田章男の気概 香川編集長決算発表リモート取材」です。

 トヨタが2020年3月期の決算発表をしたのは5月12日。多くの大企業がコロナ禍のなかで21年3月期の決算見通しを示さないなかで、トヨタは5000億円の営業利益の見通しを発表しました。

 香川編集長は、トヨタが5000億円の営業利益見通しを発表したことを中心にインタビューしています。豊田社長は、インタビューに答えたなかで、ステークホルダー(利害関係者)について次のようにのべています。

……
 要は、決算発表というのは、世界中の従業員とか、販売店、仕入先も含めてみんなががんばってきた1年の結果なんですよ。(中略)例え赤字であっても、やっぱりお世話になってるステークホルダー、シェアーホルダーも含めた方々には普段の感謝を示したい。

 ステークホルダーというと株主も入りますけど、あとお客さま、従業員、地域社会も含まれるんですね。それで今日も、トヨタは強い会社にしようと思ってたわけじゃなくて、期待される会社になりたい、応援される会社ですね。

 そうしたときに「誰から応援されたいの?」というと、そこで働く従業員、商品をご愛顧いただけるお客さま、働く場を提供いただいてる地域社会の方々から「ありがたいな、いいな」と思われていることが、最後はシェアーホルダー、株主の利益につながり企業の価値を生むんじゃないかな、と。

香川編集長の社長インタビュー


 これが、私が思ってる持続可能な世界ですし、SDGsの考え方と同じだし、これって「トヨタらしさ」を取り戻す戦いの中で、ずっと自分が言ってきたことじゃないか、と。

 それがね、すべて言い表してるのが、トヨタ及びトヨタグループの創業の理念である「豊田綱領」なんですね。
……

 豊田社長は、株主、顧客、従業員、地域社会を、トヨタを支えるステークホルダーと位置付け、トヨタを「強い会社」ではなく、「期待される会社」「応援される会社」にしたいと語っています。

 国連のSDGsにもふれて、利益日本1の大企業のトヨタが大きな社会的責任を負っていることを明確に語っています。その上で、豊田社長はこれまで主張してきた「国内生産300万台体制の死守」を改めて語りました。

 この300万台とは、国内の雇用を維持するための数字ですが、「台数ではなく」、「人材」だと強調したことがこれまでとは違う点です。日産自動車が「22年度までに世界で1万2500人」のリストラを発表し、追加のリストラもしようといているだけに大いに気になるところです。

 20春闘では、トヨタ労組に7年ぶりのベアゼロを示す一方で、株主配当は1株220円を維持しました。これでは株主優先のステークホルダーと言われても仕方がないでしょう。

 コロナ禍のもとで21年3月期決算は、営業利益が4分の1程度に減るものの、これまでにため込んだ内部留保(利益剰余金)は、23兆4276億円と日本の大企業で比べものがないほどの巨額にのぼっています。

 豊田社長には、株主だけではなく、従業員や地域社会などのステークホルダーに、もっと、もっと目配りをした対応を求めたいと思います。それこそが、「期待される会社」「応援される会社」ではないでしょうか。
決算・経営計画 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/05/24 16:43

◎「桜を見る会」前夜祭 弁護士ら662人告発

 黒川弘務東京高検検事長の賭けマージャンの大ニュースに隠れてしまいましたが、「桜を見る会」前夜祭で、参加した有権者に飲食代を提供するなどした行為は違法だとして5月21日、弁護士らが安倍首相と同首相の後援会幹部2人を東京地検に刑事告発しました。

 662人という多数の全国の弁護士や法学者らが告発したものです。森友学園、架計学園疑惑に、「桜を見る会」疑惑、さらに検事総長の人事まで動かそうとした黒川問題と安倍首相の国政私物化が次々と明らかになっています。

 告発内容は、安倍首相の政治団体である安倍晋三後援会が「桜を見る会」前日の2018年4月20日、ホテルニューオータニ(東京都千代田区)の宴会場「鳳凰の間」で、地元・山口県の支援者ら約800人を集めて開いた宴会の問題です。

 国会で野党が政治資金規正法違反として追及しましたが、安倍首相はホテルの明細書や請求書などの開示を拒否するなど、ごまかし続けてきたために告発にいたったものです。

 告発状では、最低でも1人あたり1万1000円と推定される飲食代を5000円しか徴収せず、有権者に差額の6000円を提供したことは公職選挙法違反の寄付行為にあたるとしています。

 また、後援会が参加者から得た推計約400万円の収入とホテルに支出した約400万円の宴会代を政治資金収支報告書に記載せず、山口県選挙管理委員会に提出したことは政治資金規正法に違反するとしています。

 告発人の一人の元最高裁判事の濱田邦夫弁護士は記者会見で、「自分の当選のために選挙民に供応することは政治家として許されることではない」と厳しく批判しました。

桜疑惑 日曜版


 「桜を見る会」疑惑は、「しんぶん赤旗」日曜版が昨年(2019年)10月13日号でスクープしたもの。日曜版の調査報道で、安倍首相の国政私物化が大問題になりました。

 安倍首相は国会で野党から追及され、窮地に陥りました。モリカケ疑惑に続く国政私物化の追及から逃れるために検事総長を意のままになる人物を据えようとしたのが黒川問題だといわれています。

 東京地検は、黒川問題で地に落ちた検察の本来の職務を示すためには、今回の告発を受理し、真相解明に全力を上げるべきです。公文書が改ざんまでされながら佐川宣寿・元財務省理財局長らを不起訴にした森友疑惑の二の舞は許されないでしょう。
安倍政権 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/05/23 11:15

◎安倍「責任」は? 森法務相は辞めず、黒川氏が「訓告」とは!

 検察NO2の黒川弘務検事長(63)が、緊急事態宣言のさなかに賭けマージャンをやっていたことが「訓告」という超軽い処分なのか? しかも、7000万円ともいわれる退職金が支払われるというのだ。

 BS-TBSは、21日「報道1930」で、国家公務員上の懲戒処分のうち、「免職」「停職」「減給」「戒告」は「退職金に影響する可能性も」あるが、一方で「訓告」「厳重注意」は「法律上の処分にならない」とボードに示した。

BS-TBS
(5月21日のBS-TBSの「報道1930」から)

 こんな軽い処分なのだ。日刊スポーツ(22日付)は、「賭け事ならクビでしょ」「訓告で済ますつもりか」「国民をなめた処分」などの批判がツイッターで殺到したと伝えた。国民の怒りは当然だ。

 安倍政権は5月22日、持ち回りの閣議で、黒川氏の辞職を承認した。法務省の川原隆司刑事局長は、同日の衆院法務委員会で、黒川氏が省内の調査に対し、3年前から月1、2回程度の賭けマージャンを繰り返したと説明したことを明らかにした。

 『週刊文春』が書いたように、「賭けマージャンの常習犯」だったのだ。賭けマージャンは、刑法の賭博罪に問われるものだ。こんな男が検察の幹部で、しかも安倍政権は、「重大かつ複雑、困難事件の捜査公判に対応するため」などと黒川氏を余人に代えがたいと言って、前代未聞の半年間の定年延長を閣議決定までした。黒川氏を検事総長にすえるためだ。

森法務相
(森雅子法相は黒川氏を天まで持ち上げていた=22日のテレビ朝日系から)

 安倍内閣は、何という身内に甘い処分なのか。信じられない。これでは法務行政も、元首相までも逮捕するなどした検察の威信も地に落ちる! 安倍首相は、「総理として責任はある」と語った(21日)。

 どんな「責任」を取るというのか? 憲法も法律も捻じ曲げて黒川氏を検事総長につけるために画策した安倍首相は、首相を辞め、内閣総辞職に値する。ところが、辞任を申し入れた森雅子法相を早々と留任させた。

 検察庁法の強行採決の構えを見せた安倍政権や自民党などに、「#検察庁法改正案に抗議します」などという文化・芸能人が先頭に立った1000万人の“ツイッターデモ”、元検事総長や元東京地検特捜部長ら検察OBの「意見書」などで安倍政権に怒りを爆発させた。

 そこへ黒川氏の緊急事態宣言のさなかでの賭けマージャン! 元文科事務次官の前川喜平氏がツイッターに投稿した。

 「検事長の任命権者は法務大臣ではない。内閣だ。だから黒川検事長は内閣総理大臣に辞表を出した。定年延長も辞職の承認も内閣の権限。アベ首相は責任を免れない」 
安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2020/05/22 16:32
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