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◎「桜」疑惑 「しんぶん赤旗」と田村参院議員の連携プレー

 このブログ「トヨタで生きる」では、「『桜』疑惑 総裁選=総理の椅子へ大量招待」をアップ(2020/01/20)し、「しんぶん赤旗」日曜版のスクープ(1月12日号)を紹介しました。

 1月30日の参院予算委員会では、日本共産党の田村智子議員(党副委員長)が「桜」疑惑で、「18年の桜を見る会では、安倍首相は自民党総裁選を前にして地方議員を大量に招待した」と追及しました。

 「しんぶん赤旗」日刊紙は、田村質問を次のように報じました。

……
 自民党総裁選のあった2018年の「桜を見る会」をめぐっては、「総理大臣等」の推薦者が前年比25%増と急増しています。

 田村氏は、地方議会からの参加者は、通常「道府県の知事および議会議長等の2分の1」(東京都以外)に絞られているのに、「しんぶん赤旗」日曜版が確認しただけでも18年に自民党都道府県議の約1割が参加していると指摘。

 自民党の都道府県議がSNSやブログで発信している言葉を紹介しながら、「18年の自民党都道府県議への招待が、いかに異例かがここからもわかる」と述べました。

 田村氏は、「18年春、森友・加計問題や財務事務次官のセクハラ辞任、自衛隊『日報』隠蔽(いんぺい)などで支持率が落ち込み、総裁選はピンチだと言われていた。『桜を見る会』が総理の座に居座り続けるための手段として利用されたのではないか」と強調しました。
……

田村智子参院議員 20200130
(安倍首相を追及する日本共産党の田村智子参院議員・副委員長=参院予算委員会、1月30日)

 田村議員は、「しんぶん赤旗」日曜版と連携を取りながら、18年の総裁選を前にして安倍首相が自民党の地方議員を「桜を見る会に」に大量に招待したのは、「総理の座に居座り続けるための手段として利用されたのではないか」と追及したのです。

 「いつもですと各県の自民党の幹事長のみが招待を受けるのですが今年は各県議も招待されるとのことです」(福島・長尾トモ子県議)
 「普通は、県議会議長など要職の方しか参加することができないと聞いておりましたが、大変名誉なこと」(山形・柴田正人県議)。

田村議員は、SNSで語られた自民地方議員の大量招待の事実を示し、18年の「桜を見る会」への参加が確認できた自民地方議員は121人、自民党都道府県議の約1割(「しんぶん赤旗」日曜版調査)にのぼると告発したのです。

 これに対し安倍首相は、「『桜を見る会』の招待者については、最終的には内閣官房および内閣府において取りまとめを行っている」などと、官僚に責任を負わせる姿勢に終始しました。

 朝日新聞(1月31日付)は、「『桜』名簿、官僚に責任転嫁」の記事で、「官僚の間には『人事も握られ、何かあれば処分される。偉くなるのは言いなりの人だけ』(財務官僚)などと戸惑いが広がる」などと官僚の嘆きを伝えています。

 内閣人事局は、安倍政権が2014年に設けました。中央省庁で働く官僚は約27万人。その中の約600人の幹部人事を内閣官房に設置された内閣人事局が左右するようになりました。

 つまり、安倍首相に忖度しなければ出世できない仕組みをつくったのです。安倍首相の国政私物化を野党が追及しても、官僚は安倍首相をかばう答弁しかしていないのが実態です。

 森友学園疑惑で、安倍首相夫人の昭恵氏の名前を消すなどして公文書を改ざんした佐川宣寿財務省理財局長が国税庁長官に出世したのは、その典型です。
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安倍政権 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2020/01/31 18:28

◎新型肺炎 トヨタ、中国の工場の再開を2月10日以降へ

 中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の猛威が世界へ広がっています。中国では、感染者数が1月29日時点で5900人を超え、2002年から03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)での感染者数を上回りました。

 日本国内でも、中国からの旅行客を運んだバスの運転手(奈良県)が発症しています。また、同運転手と同乗した40代の女性ガイド(大阪府)が感染しました。

 こうした事態を受けてトヨタ自動車は29日、中国国内の完成車工場の操業を2月9日まで停止すると発表しました。中国当局から、春節(旧正月)が終わった後も操業を延期するよう要請が出ていることや部品の調達が困難になることなどを判断したものです。

 10日以降は、今後検討するとしています。トヨタの中国の工場は、表のようです。トヨタの19年の中国での新車販売台数は、前年比9・0%増の162万台で、過去最高でした。

70 トヨタの中国工場
(トヨタの中国の工場=トヨタの資料から)

 国内の販売台数(約161万台)を上回り、日系メーカー別でも日産を上回り08年以来、トップになりました。新型コロナウイルスによる肺炎が収まらないと生産・販売に大きな影響を与えそうです。

決算・経営計画 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2020/01/30 17:37

◎「桜」疑惑 安倍首相「不適切」「問題あった」と渋々認める

 通常国会の予算委員会が始まり、野党は安倍首相の「桜を見る会」の私物化をいっせいに取り上げています。1月28日には、安倍内閣になって招待者が約2倍へと急増したことに疑念を持って、「桜」疑惑をいち早く取り上げてきた日本共産党の宮本徹衆院議員が追及しました。

 各メディアが宮本議員の追及を一斉に報道しています。

 東京新聞は、宮本議員が首相の地元事務所が昨年2月に支持者に出した案内状は、政府による3月の正式な招待状発送の前だったこと。安倍首相も、政府が招待状を送付する以前に、自身の地元事務所が招待決定を通知する文書を送っていたことを認めた、と伝えました。

 その上で、安倍首相自身の答弁をこう紹介しました。
 「事務所によれば、推薦すれば招待されるだろうという安易な臆測の下で作業を進めてしまったとのことだ。招待プロセスを無視した不適切な表現で問題があった」

 朝日新聞も同様に取り上げました。

……
 宮本氏は、首相の事務所が出した昨年「2月吉日」の文書を取り上げ、「『桜を見る会』への参加を賜り、ありがとうございます」と記載されていると指摘。招待状が発送されるのは3月上中旬であることから、「事務所に申し込めば、参加が確定しているではないか。(招待者は)内閣府が最終的に取りまとめているというが事実上、ノーチェックではないか」と追及した。

 安倍晋三首相は(中略)自身の事務所が出した文書について「招待プロセスを無視した不適切な表現であり、問題があった」と認めた。
……

宮本徹衆院議員 衆院予算委員会20200128
(安倍首相を追及する日本共産党の宮本徹衆院議員=1月28日の衆院予算委員会)

 「しんぶん赤旗」は、次のように伝えました。

……
 「各界で功績・功労のあった人を招くのが「桜を見る会」の趣旨なのに、安倍事務所の申込書にも、内閣府の招待者名簿にも「功績・功労」を書く欄がないと指摘。内閣府から招待状が発送されるのは3月なのに、安倍事務所から参加者への案内状は「2月吉日」付で出されていると告発し、「安倍事務所に申し込んだ時点で参加が確定している。首相は『最終的に内閣官房と内閣府がとりまとめている』と言うが、事実上ノーチェックだ」と批判しました。
……

 逃れることができない安倍事務所の内部文書を示して私物化を追及した宮本議員。安倍首相は渋々、「不適切」「問題あった」などと認めざるを得なくなりました。

 宮本議員はさらに、「しんぶん赤旗」日曜版の取材に参加者が、「招待されたのは、選挙活動に携わって頑張ったね、という功労だと思う」と話している事例をあげて、こう指摘しました。

 「国の行事を私物化し、税金で地元の後援会員や有権者を接待したということであり、事実上、公選法違反の買収行為だ。総理大臣を続ける資格はない」
安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2020/01/29 21:40

◎棒読み、はぐらかし、肩すかし 最低の安倍答弁

 「あの説明で納得できる国民はほとんどいないのではないか。ひたすら棒読み、はぐらかし、肩すかし。自身の責任について問われても一切認めない。まともな反省の言葉も聞かれなかった」

 これは1月27日に、日本共産党の小池晃書記局長が記者から問われたことに答えたものです。同日、安倍首相が逃げ回っていたために80日ぶりに開かれた衆院予算委員会。

 税金を使って開かれる安倍首相主催の「桜を見る会」に、首相の後援会員らを大量招待して私物化した大問題を野党が追及したことに、首相は1国の首相とは到底思えないないほどの最低の答弁をくり返しました。

12 安倍答弁2 20100127
(原稿棒読みの安倍首相=テレビ朝日系から)

 小池書記局長が語ったように、自身の責任をいっさい認めないひどいものでした。朝日新聞は、その小池書記局長の怒りの言葉を引用していました。また同日の朝日の社説の見出しは、「疑念晴らす気あるのか」――。

……
 後援会関係者の招待が増えたのは「長年の慣行の結果」、前夜祭の明細書はホテルの意向で出せない、名簿の電子データを廃棄したコンピューターの履歴の確認は必要ない――。

 公職選挙法違反疑惑で辞任した2閣僚が説明責任を果たしているか問われても、「国民が判断すべきもの」として、自らの評価を示すことから逃げ続けた。
……

12 安倍答弁 20200127
(テレビ朝日系から)

 テレビ朝日系の朝のワイドショーのコメンテーターは、地検特捜部が捜査しないから、安倍首相はたかをくくっているし、辞任した閣僚など他の自民党議員もやり放題だと怒りをぶつけていました。

 自民党の河井案里参院議員に、昨年夏の参院選で、自民党本部から1・5億円の政治資金が渡された問題でも、安倍首相は「政治資金規正法上、問題ない」と答弁しました。

 この金も、国民の税金である政党助成金から出している可能性があるのです。安倍首相に近い自民党の下村博文選対委員長さえ、「けたが違うと驚いている」「幹事長か総裁の判断でしょう」と語っているほどです。

 小池書記局長は、「選対委員長が驚くような話を『問題ない』の一言で済ませるのか」と指摘しました。安倍首相の答弁はすべて異常です。国民の生活感覚からは程遠い最低のものです。
安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2020/01/28 18:31

◎「桜」疑惑 安倍内閣の説明に「納得できない」が78% 日経調査

 安倍首相主催の「桜を見る会」について、日本共産党の志位和夫委員長が衆院代表質問で、「血税を使った買収ではないか」などと追及したことを、このブログ「トヨタで生きる」でアップしました(2020/01/25)。

 ところが、「(安倍首相が)問題がないと説明している内容をこれ以上紐解く理由がない」などと同首相を擁護するコメントが寄せられています。

 こうしたコメント類が、いかに国民世論とかけ離れたものかが、日経新聞の世論調査(1月27日付)で明らかになりました。日経によると、「桜」疑惑に対する世論調査の結果は次のようでした。

……
 政府のこれまでの説明に「納得できる」と答えた人は14%、「納得できない」との回答は78%だった。「納得できない」との回答は前回19年12月調査の74%から4ポイント増えた。
……

 国民の圧倒的多数は、「納得できない」です。コメント者の意見は、いかに国民世論とはずれているかを示すものでしよう。

 また、カジノ(IR=統合型リゾート施設)をめぐる汚職事件で、自民党の秋元司衆議院議員(安倍政権でIR担当の内閣府副大臣をつとめた)が逮捕されました。

 この問題に関連して、日経の世論調査では「IRの整備」について、「見直すべきだ」と答えた人は67%にも及びました。安倍内閣が、秋元議員が逮捕される事態になっても「IRの整備」をすすめていることに強い批判が出ているのです。

12 衆院予算委員会
(テレビ朝日系から=1月27日)

 1月27日からは衆院予算委員会が始まりました。野党は、1問1答形式の予算委員会の開催を求めていたにもかかわらず安倍首相と自民党など与党は、開催を拒んで逃げまくっていました。

 しかし、通常国会では逃げることはできません。「桜」疑惑にカジノ汚職、国会審議にもかけずに自衛隊を中東に派遣した問題、自民党の河井案里参院議員に1億5000万円もの選挙資金を同党が出していた問題…日本共産党など野党は手ぐすね引いて予算委員会を待ってきたのです。
安倍政権 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2020/01/27 13:48

◎NHK 共産党「党綱領改定で『ジェンダー平等社会』を明記」

 NHKの1月26日の朝のニュースで、「共産党 党綱領改定で『ジェンダー平等社会』を明記」を放送しました。日本の政党のなかで、党綱領に「ジェンダー平等社会」を初めてうたったことから、こうしたニュースになったのでしょう。次はNHKニュースです。

……
 ジェンダーの平等を図ろうと共産党は、女性幹部を積極的に起用し、性別や性的指向に関わらず、力を発揮できるようにする政策の立案に積極的に取り組むことにしています。

 共産党は、先の党大会で、社会の変化に合わせて16年ぶりに党の綱領を改定し、「ジェンダー平等社会」を作るとして、女性の社会的・法的な地位を高め、性的マイノリティーの人たちへの差別を撤廃するなどと初めて明記しました。

80 NHK 日本共産党がジェンダー平等社会
(NHKの1月26日のニュースから)

 そして人事では、女性として初めて政策委員長に田村智子参議院議員をあてたほか、党の常任幹部会のメンバー、26人のうち、女性を8人起用し、その割合が初めて3割を超えました。

 こうした体制のもとで、共産党としては、性別や性的指向に関わらず、すべての人が権利を保障され、力を発揮できるようにするための政策の立案に力を入れることにしています。

 志位委員長は、「真の男女平等を求め、さらには男性も女性も多様な性をもつ人々も、差別なく平等に、尊厳を持てる社会を目指す」と話しています。
……

 日本共産党が、「党綱領改定で『ジェンダー平等社会』を明記」したことは、このブログ「トヨタで生きる」で、「日本共産党が第28回大会 綱領に『ジェンダー平等社会』」(2020/01/20)としてアップしています。

 このなかで、志位委員長が、「世界経済フォーラムが公表したグローバル・ジェンダー・ギャップ指数で、2019年、日本は、153カ国中121位となり、これまでで最低」と指摘し、その原因を詳細に明らかにした、と伝えました。

 同時に、ジェンダー平等を求める多様な運動に学ぶとともに、「私たち一人ひとりが、無意識に内面化している人権意識のゆがみと向き合い、世界の到達、さまざまな運動の到達に学び、勇気をふりしぼって声をあげている人々に学び、自己改革のための努力を行おうではありませんか」と、党としても自己改革をすすめていこうと呼びかけたことを伝えました。

 是非ともブログもお読み下さい。
http://toyotaroudousya.blog.fc2.com/blog-entry-3503.html

日本共産党 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2020/01/26 11:46

◎血税を使った買収ではないか 志位委員長が首相を追及

 「桜を見る会」の疑惑や自衛隊中東派兵など国政の大問題が山積みになっていますが、日本共産党の志位和夫委員長は1月23日の衆院本会議の代表質問で、安倍晋三首相の責任を厳しく問いました。

  志位委員長はまず、「あなたの施政方針演説を聞いて、私が驚いたのは、『桜を見る会』の『サ』の字もなく、カジノ汚職の『カ』の字もなく、公職選挙法違反の疑惑で2人の閣僚が辞任した問題にも、一言も触れなかったこと」と追及しました。

 実際、日経新聞に掲載された1㌻もの全文を読んでみてあきれました。冒頭から一方的なオリンピック賛歌の話であり、外国訪問が多いもののトランプ米大統領の子どもの使いかと思われる「地球儀を俯瞰する」外交…など、など官邸官僚が美辞麗句で飾った作文の臭いがぷんぷんするものだったからです。

 志位委員長は具体的に追及しました。

……
  「桜を見る会」疑惑で第1に問われるのは、総理が、国民の血税を使って、地元有権者を買収していたのではないかという疑惑です。

 総理は、安倍事務所が「後援会の関係者を含め、…幅広く参加者を募り、推薦を行っていた」ことを認めたものの、招待者は最終的には内閣官房と内閣府で取りまとめを行っているので、公選法違反にあたらないと弁明しています。

 ならば聞きます。安倍事務所が推薦した人は何人で、そのうち内閣官房と内閣府の判断で招待者にしなかった人は何人いるのですか。事実上ノーチェックで招待されていたのではありませんか。そうであれば、血税を使った買収そのものではありませんか。

安倍首相を追及する志位委員長
(安倍首相=後方=を追及する志位和夫委員長=1月23日の衆院代表質問)

 第2は、悪徳商法で悪名をはせていたジャパンライフの山口会長を、総理自身の推薦で招待し、被害を広げた疑惑であります。

 総理は、この問題を問われると、「招待者や推薦元については、個人情報なので、回答を控える」といいますが、なぜ「推薦元」まで開示できない個人情報なのか。また、山口会長自身が招待をされたことを自ら大々的に明らかにしている以上、個人情報を盾に答弁を拒否することは成り立たないではありませんか。

 悪徳商法の会長を一体誰の責任で招待したのか。しかとお答えいただきたい。
……

 これに対する安倍首相の答弁です。

……
 「事務所が何名推薦したか記録が残っておらず、詳細は明らかではない」

 「具体的人数は名簿も破棄されており明らかではない」

 「当該プロセスに私は一切関与しておらず、公職選挙法に抵触するとのご指摘は当たらない」

 「招待の有無などは個人情報であり、明らかにすることは考えていない」
……

 「記録がない」「名簿は破棄」「個人情報」…これが答弁か! これではどんな悪さをしても、こうしたキーワードを並べれば済まされることになる! 一国の首相が「桜」疑惑から、これで逃げ切ろうとしている!

日本共産党 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2020/01/25 13:58

◎東京新聞の「税を追う」が文春新書に

 スクープを連発してきた東京新聞社会部の調査報道企画「税を追う」が文春新書『兵器を買わされる日本』(850円+税)になりました。新聞では書ききれなかった内容を追加し、社会部の望月衣塑子記者らが現場の臨場感と豊富なデータなどで書き綴った読み物になっています。

 たとえば、このブログ「トヨタで生きる」で紹介(2019/02/04アップ)したように、安倍政権が強行している沖縄・辺野古への米軍のための新基地建設で、辺野古の海に「軟弱地盤に杭6万本」(19年2月2日付)の記事は、社会部の中沢誠記者のスクープでした。

12 「兵器を買わされる日本」


 文春新書では、スクープに至る取材過程を書き込んでいます。

……
 (防衛省は)2018年12月に埋め立て予定海域への土砂投入を強行した。しかし、その裏で防衛省は、軟弱地盤を改良するための大掛かりな工事をひそかに検討していた。建設コンサルタントが2019年1月、地盤改良の検討結果を報告書にまとめ、防衛省に提出していた。

 取材班が「地盤に係る設計・施工の検討結果」と題する174ページの報告書を入手したのは、それから間もない頃だった。防衛省は後に国会に公表するが、当時は存在すら伏せられていた。そこには軟弱地盤が最も深いところで海面から90メートルまで達しているとあった。軟弱地盤の厚さは60メートルに及ぶ。北上田さんが暴いた2016年の沖縄防衛局の調査結果より、20メートルも厚かった。世界でも地盤改良の実績がない深さだった。

 報告書では、7万6700本の杭を海底に打ち込み、地盤を固める工法を提案している。ただし、現有する作業船の能力から、改良できるのは最大でも70メートルまでとする。軟弱地盤の底まで完全には改良できない。「施工実績が豊富な工法で地盤改良工事を行う」という首相答弁を覆すような内容だった。東京新聞が公表前の2019年2月に報告書の内容を報じると、岩屋毅防衛相は「報道は臆測の域を出ない」と否定。防衛省も沈黙を貫いた。
……
 
 ブログ「トヨタで生きる」で紹介した、当時の東京新聞の報道(2月2日付)を、詳細に伝える内容になっています。新書では、ブック化について、次のように指摘しています。

……
 本書の基になった東京新聞の調査報道キャンペーン「税を追う」は、2018年10月29日から掲載が始まった。

 税の流れを追い、無駄遣いや政官財界の利権を明らかにするのが目的で、防衛省の兵器調達予算や沖縄・辺野古の米軍新基地建設工事、東京五輪予算、医療費・薬剤費などのテーマを掘り下げ、2019年11月までに約130本のニュース・連載記事を掲載し継続している。

 一連の記事は、2019年の日本ジャーナリスト会議(JCJ)大賞を受賞した。
……

 日本に兵器購入(いわゆる爆買い)を迫るトランプ米大統領の戦略などを追加取材して掲載するなど、調査報道の醍醐味を満載したこの新書を、読んでみませんか。



 この記事は、1月24日にアップする予定でしたが、都合により20日にアップしました。
その他 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2020/01/20 10:35

◎「桜」疑惑 総裁選=総理の椅子へ大量招待

 安倍晋三首相が自身の後援会員を大量に招待するなど税金で行われる「桜を見る会」(安倍首相主催)を私物化した疑惑について、1月20日から始まった通常国会で、首相の説明責任が問われます。

 「桜」疑惑をスクープした「しんぶん赤旗」日曜版(19年10月13日号)は、新たに「『桜』で総裁選票集め 自民地方議員を大量招待」(1月12日号)を掲載し、安倍首相の私物化を暴露しています。

 それによると、2018年4月の「桜を見る会」には、それまで自民党の県連幹事長や県会議長らに限られていた招待が、自民党県議全員など自民党の地方議員が多数招待されたといいます。

20 桜疑惑 日曜版 総理の椅子を
(「しんぶん赤旗」日曜版、1月12日号)

 なぜか? 18年9月には6年ぶりに自民党総裁選が行われました。12年の総裁選で地方の党員票で石破茂・元幹事長に大差をつけられて敗れた安倍氏。国会議員票で逆転しましたが、「地方票でどうしても1位になりたかった」(自民党関係者)のです。日曜版が確認しただけで、自民党の県議ら121人が招待されたといいます。

 事実、当時の読売新聞(18年5月4日付)には、招待された自民党衆院議員の1人の話が掲載されていました。

 「これは党総裁選を意識した地方の『党員票』対策の一環なんだな」

 18年の「桜を見る会」の招待者数は、前年から2000人も増え1万5900人にのぼりました。

 自民党が国会で多数を占めている現在、自民党の総裁になるというのは、首相になるということです。安倍氏は、いわば税金を使って首相の椅子を買ったようなものです。

 通常国会では、こうしたこともふくめ「桜」疑惑について、安倍首相が説明責任を果たす必要があります。昨年7月の参院選挙で、車上運動員に対し、法定上限の1万5千円の倍額に当たる3万円の報酬を支払った疑いで家宅捜索や秘書が事情聴取を受けている自民党の河合案里参院議員。

 菅義偉官房長官は、「国会議員として、自身の判断で説明を果たすべき問題であると思う」(1月16日)とのべています。さて通常国会では、安倍首相は「桜」疑惑の「説明を果たす」のでしょうか?



この記事は、1月23日にアップする予定でしたが、都合により20日にアップしました。
安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2020/01/20 10:11

◎労働組合の本来の力とは? 新聞労連の南委員長インタビュー

 労働組合って何だろう? それを強く感じさせたのが「しんぶん赤旗」が新聞労連の南彰委員長に行ったインタビュー「市民とタッグ組んで権力と対峙、監視」です(1月8日付)。

 新聞労連は、1950年に設立された86組合・約2万人が加入する労働組合です。どこのナショナルセンター(労働組合の中央組織)にも所属していません。

 南委員長は、1979年生まれで、朝日新聞社政治部記者から委員長に出向しています。現役時代、政治部記者として菅義偉官房長官など政権中枢の取材をしてきました。

 インタビューでは、安倍首相主催の「桜を見る会」の私物化などの疑惑をめぐって、昨年12月に新聞労連が「オープンな首相記者会見を求める」声明を発表したことについて次のように語りました。

……
 自戒をこめて言えば、「桜を見る会」や、安倍晋三後援会主催の同「前夜祭」にはメディアの首相番記者やカメラマンも入り写真も撮ってきました。ここ数年、目の前で公然と異常な事態が進行していたのに問題を指摘できなかった。昨年10月「赤旗」日曜版に「税金私物化疑惑」とスクープされたことを重く受け止めなければなりません。
……

15 新聞労連 南委員長インタビュー
(「しんぶん赤旗」の新聞労連・南彰委員長インタビュー=1月8日付)

 その上で、他のメディアが政権チェックを十分に出来ていなかったこと。共産党の田村智子参院議員が11月8日の予算委員会で質問をして初めて各社も「追わないとまずいな」という感じになったと指摘しました。

 ところが、疑惑追及が本格化した19年11月20日、毎日新聞以外の内閣記者会加盟各社のキャップが安倍首相と会食し、大問題になりました。「疑惑を抱えた総理と、なにメシ食ってんだ」としか映らないようなことをした、と強調します。

 現場の記者からも、「オフレコの会食の誘いなんか断固拒否して会見を開けと要求するのがスジだ」「現場の記者が必死にやっているときに、キャップがそろって懇談するなんて本当に泣けてくる」という声が上がるほどだったといいます。

 こうしたメディアの危機に、新聞労連として、「報道各社は結束して、オープンで十分な時間を確保した首相記者会見の実現に全力を尽くすべきだ」と声明を出したのです。

 また、菅官房長官の会見で、東京新聞の望月衣塑子記者への「質問制限」に抗議したこと。19年3月には、官邸前で望月記者をはじめ現役の記者7人ら600人の市民が「知る権利を守ろう」「質問を妨害するな」と訴えたことなどを語りました。

新聞労連 南委員長
(官邸前で、「質問妨害」に抗議する集会であいさつする南委員長=19年3月)

 南委員長は、「キーワードは『多様性』です」と語ります。新聞労連自身の取り組みとして、公募による「特別中央執行委員(いわゆる女性役員枠)」を設け、昨年7月の大会で8人の女性を選出し、既存枠も含めると女性役員が37%を占めると語りました。

 南委員長のもとで労働組合、特にメディア労組としての本来のあり方を模索しながら、労働組合の本来の力を示してきたことがインタビューからびんびん伝わってきます。

               ◇

 この記事は、1月22日にアップする予定でしたが、都合により20日にアップしました。
労働組合 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/01/20 09:57
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